日記003

都庁前広場でフリスビーをしてみたら、夜にも関わらず数分でガタイのいい警備員が来て怒られた。監視カメラがどっかにあり、カメラの前にも誰かが居たようだ。都庁前広場の空虚性は空間の歪さだけではなく、人間によっても保たれていることが分かった。広場というのは名ばかりで実際は権力の空間であった。

今度は皇居前広場でもフリスビーをしてみようと思う。

ボーダーを越える瞬間が昔から好きだった。夜の学校に侵入してプールで泳いだこと、ビニールハウスの谷間で鬼ごっこしたこと、自作の弓矢を構えて近所の畑を走り回ってたこと、電車用の橋を渡って下校してたこと。全てとても大切なことだった。ボーダーの向こうは危険で自由だった。ボーダーのこちらに戻ってみると少しだけ世界が大きく見えた。ボーダーを一緒に超えた友達とはより仲良くなった。

大人になってもボーダーラインを探している。